ウクライナの子ども達への小児はり治療
鍼灸は中国が発祥ですが、
「 小児はり 」は日本で生み出され日本独自の治療方法として確立されてきました。
アメリカ、ドイツ、オーストラリア、フランスなどでも「 小児はり 」の講習会が行われています。
ドイツの小児科医のThomas Wernicke先生は研修を受講され、小児はりの臨床をされています。
ウクライナの子供達は父親と離れ、海外や安全な場所に暮らしをもとめ避難しています。
先生はウクライナの子供達のトラウマの治療に小児はりを取り入れたらどうかと考え臨床に取り入れられました。
ウクライナからの避難民の子供達には
すくみ足 (足の裏が床に貼り付いたようになって足が出ず、前へ進めなくなる状態)
凍りつき症候群 (不意の大災害や大事故に直面すると身も心も凍りついたように停止してしまう)
パニック症状などが多いそうです。
想像すると本当に心が痛みます…
先生がトラウマを抱える15名の子どもに
小児はりを週1回を3〜6回施術した所
パニックになる事が減った
凍りつきやすくみ足が緩和された
治療の後、笑うようになった
など良い改善がみられたそうです。
小児はりが有効であることがわかりました。
私の所に来られる子どもさんも小児はりをすると緊張が緩んで
やっと感情が出せるようになるということがよくあるので
治療後、ニコッと笑うというのがすごくわかります。
Thomas Wernicke先生は、困難を抱える人達を助けたいという思いで
ウクライナの子ども達に「小児はり」で治療するプロジェクトを立ち上げられました。
このプロジェクトは国際日本伝統医学協会が後援されていて、日本小児はり医学会も活動を支援しています。
トラウマを抱えた子ども達が小児はりで
身体や心、気持ちが少しでも楽になるよう
私も応援しています。